論理ユニット(LU)

By 神居 - Posted: 2009/12/09 Last updated: 2009/12/09 - Leave a Comment

LU(Logical Unit):論理ユニット

メインフレーム・システムにおける主力ネットワークである、SNAにおけるネットワーク構成ノードの1つ。
LUはエンドユーザーにネットワークサービスを提供する拠点で、ネットワーク構成の中で末端に位置するエンドノード。これの実装品が端末装置です(現在では端末エミュレーター)。

LUはいくつかのタイプに分かれ、SNAの元に自由なデータ通信ができるLU0、ディスプレイ端末であるLU2、プリンターであるLU1またはLU3があります。LU2、1および3は3270データストリーム(MSPではF6680、VOS3ではT560/20データストリーム)と呼ばれる規定のプロトコルで制御されます。

MVSでは実際のLUはVTAMやNCPに定義され、端末装置として認識されます。またTSOを始め、CICS、IMSなどのオンライン制御用ソフトウェアも、SNA上ではLUと位置づけられ動作します。TSO、CICS、IMSなどによって構築される、トラディショナルなオンライン・システムでは、ホスト側のアプリケーション(この場合はCICSやIMSなどのオンライン制御ソフトウェア自身)がプライマリーLU、端末側がセカンダリーLUとなります。しかし一般的にLUは主に端末装置を指すことが多いでしょう。


1990年代、伝統的な「ホスト・コンピューターが主、端末が従」と言う、ネットワーク制御の中心をホスト側に置いたネットワークに変わって、互いに対等の立場で通信し合う、分散型ネットワークが台頭しました。分散型処理においてはプログラム自身がエンドノードとなってノード間での対等な通信処理を行います。これに使われるのが、LU6.2と呼ばれるものです。

また今ではTSOやCICSを利用する3270端末は、SNAネットワークに代わり、TCP/IPネットワークを利用したTN3270接続も広く使われています。この場合のセカンダリーLUは、3270端末(エミュレーター)ではなく、MVS内で3270端末と同等の動作を行うTN3270サーバーが使用するVTAMのプログラム・ノード(APPLノード)になります。
CICS(Primary LU) <<--- SNA communication --->> TN3270サーバー(secondary LU) <<--- TCP communication --->> 3270エミュレーター、と接続され処理されています。


SNAネットワークに関しては、こちらの記事もご覧下さい。

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