メインフレームとキャリアパス
By 高尾 - Posted: 2009/04/05 Last updated: 2009/04/05
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しばしば判で押したように「メインフレームをやっていると、将来がない」という言葉を聞きます。だから、「若い者にやらせられない」「成り手がいない」などなど。
本当にそうなのか?私事になるが若い人の参考になれば、と私の経験の一部を書きます。
エンジニアとして新入社員当時は、メインフレームをやることになりました。当時はそれしかなかったのです。おそらく2009年現在で、46歳以上の人はほとんどメインフレームにかかわった経験をもっているはずです。
1990年代、クライアント・サーバーやLANといったものが進歩しはじめた時、それを担当したリーダーは当然ながらメインフレームをやっていた人々でした。それでも、エンジニアである以上、新しいことを勉強し進んでいったのです。LANをフロア中に這わせてルーターとにらめっこしていたシニアなエンジニアの方を覚えています。
私も30歳代後半に「このままメインフレームをやっていたら、自分の技術のキャリアは終わりになってしまいそうだ」と相当にあせりを感じていました。しかし、どっぷりつかった仕事から会社は簡単には転進させてくれません。なにより若い人間が新しい技術をやっており、中堅の私たちは日銭を稼げる存在でしたから。
それを転進させてくれたのはSIでした。パソコンにつながないシステムなんてありません。データ移行などを行えば一時的に大量にパソコンが必要となります。このころにOS/2やWindowsでのプログラミングをPMをしながら、始めました。オブジェクト指向とイベントドリブンにはずいぶん悩みましたが、なんとかなったようです。
そうしてWindowsサーバー, UNIXと進んできました。じゃあ、メインフレームでの仕事はムダだったのか?いまだに役立っていると思うことをリストしてみます。
メインフレームの世界は基幹業務であるため、オープン系よりも体験するチャンスが多いと思います。
大規模案件をやれるエンジニア、プロジェクトマネージャを目指すのであれば、メインフレームの道というのは、「急がばまわれ」で、そんなに「将来がない」と決め付けることもないように思うのです。こういうメタ知識の話を書くと、私の嫌いな精神論になりかねないので、誤解を招くとイヤなのですが。
覚えた知識がムダになることを恐れていてはIT系のエンジニアは務まらないように思います。少なくともメインフレームの世界でもTCP/IPとJavaは、オープン系と共通の重要な技術として使われています。
新しい知識とは仕事で与えられるものというよりも、長年通勤している道すがら、漫画とスポーツ新聞しか読まずにCOBOLしか覚えようとしなかったか、日経ソリューションを読んでいろいろ試す、違いではないでしょうか。
本当にそうなのか?私事になるが若い人の参考になれば、と私の経験の一部を書きます。
エンジニアとして新入社員当時は、メインフレームをやることになりました。当時はそれしかなかったのです。おそらく2009年現在で、46歳以上の人はほとんどメインフレームにかかわった経験をもっているはずです。
1990年代、クライアント・サーバーやLANといったものが進歩しはじめた時、それを担当したリーダーは当然ながらメインフレームをやっていた人々でした。それでも、エンジニアである以上、新しいことを勉強し進んでいったのです。LANをフロア中に這わせてルーターとにらめっこしていたシニアなエンジニアの方を覚えています。
私も30歳代後半に「このままメインフレームをやっていたら、自分の技術のキャリアは終わりになってしまいそうだ」と相当にあせりを感じていました。しかし、どっぷりつかった仕事から会社は簡単には転進させてくれません。なにより若い人間が新しい技術をやっており、中堅の私たちは日銭を稼げる存在でしたから。
それを転進させてくれたのはSIでした。パソコンにつながないシステムなんてありません。データ移行などを行えば一時的に大量にパソコンが必要となります。このころにOS/2やWindowsでのプログラミングをPMをしながら、始めました。オブジェクト指向とイベントドリブンにはずいぶん悩みましたが、なんとかなったようです。
そうしてWindowsサーバー, UNIXと進んできました。じゃあ、メインフレームでの仕事はムダだったのか?いまだに役立っていると思うことをリストしてみます。
- 大企業のお客さんとの仕事のルールを覚えた
- 規模の大きい案件の計画、管理ができるようになった
- 大規模システムの怖さを知った
- 厳格なシステム運用を覚えた
- ストレージ(SAN)はいまだに昔の繰り返しが多い
- コンピュータサイエンスの基本を理解しているので継続的に技術を伸ばせた
メインフレームの世界は基幹業務であるため、オープン系よりも体験するチャンスが多いと思います。
大規模案件をやれるエンジニア、プロジェクトマネージャを目指すのであれば、メインフレームの道というのは、「急がばまわれ」で、そんなに「将来がない」と決め付けることもないように思うのです。こういうメタ知識の話を書くと、私の嫌いな精神論になりかねないので、誤解を招くとイヤなのですが。
覚えた知識がムダになることを恐れていてはIT系のエンジニアは務まらないように思います。少なくともメインフレームの世界でもTCP/IPとJavaは、オープン系と共通の重要な技術として使われています。
新しい知識とは仕事で与えられるものというよりも、長年通勤している道すがら、漫画とスポーツ新聞しか読まずにCOBOLしか覚えようとしなかったか、日経ソリューションを読んでいろいろ試す、違いではないでしょうか。
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