IEBPTPCH

By 神居 - Posted: 2010/09/17 Last updated: 2010/09/17 - Leave a Comment

IEBPTPCH:データセットやメンバーのプリント・ユーティリティー

IEBPTPCHは(z/OS)における、順次データセットまたは区分データセットのメンバー内容のプリントを行うユーティリティー・プログラムの名前です。MSPではJSDPTPCH、VOS3ではJSDPRNTとして提供されています。プログラム名は異なるものの、JCLもSYSIN制御ステートメントも含め、基本的に互換ユーティリティーです。

IEBPTPCHはGENERやCOPY同様に初期のMVSから提供されている基本的(古典的)なユーティリティーの1つです。順次データセットや区分データセットのメンバー内容をそのまま印刷するだけでなく、見出し行を付けたり、パック10進数を見やすく変換したり、といった簡単な編集機能も持っています。
基本的な利用法については、こちらにサンプルJCLを掲載してあります。「データセット(メンバー)を編集して印刷する(IEBPTPCH) 」

初期のMVSではデータセットやメンバーの内容は実際のプリンター装置から紙に印刷リストとして打ち出すことが普通でした。JCL上に定義したSYSOUTは実際に紙に打ち出されていました。今のように気軽にISPFやSDSFなどを使うようなシステムではなかったのです。しかし現在ではISPFなどを使いディスプレイ端末上で内容を確認することが多く、データセットやメンバーの内容を紙に打ち出すようなことは少なくなりました。プリントする場合でもJCLやソースプログラムなどの場合、バッチ・ユーティリティーではなく、ISPFのPRINT機能を使うこともできます。またプリント・データもSYSOUTへの書き出しではなく、VTAMやTCPで接続されたPCプリンターなどに直接送ることのできるソフトウェアを導入しているユーザーもいます。例えばIBMのKDSP(漢字端末印刷プログラム)などです。
またバッチ・ユーティリティーであっても、編集せずにそのまま用紙に打ち出すだけならGENERユーティリティーを利用することもできます。この場合はデータセットをSYSOUTへコピーする、ということになります。その他AMSユーティリティーのPRINTやREPROコマンドでもプリントすることができます。

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